往生際の悪いやつ １

この世の中に往生際の悪いやつがたくさんいると思う。身に降りかかる火の粉を払うのはいくら追い詰められてもそれは往生際の悪いやつではない。

今、世界で一番往生際の悪いのはヒラリー・クリントン大統領候補だろう。ヒラリー氏はすでに大勢が決まっている状況でもなお民主党の大統領候補者に選ばれるためにもがいている。

この人が一番悪いのは、すべてが自己中心であるからだ。これだけの不利な状況で、最後の逆転を狙う姿勢は逆境を跳ね返すストーリーはアメリカ人には受けるかも知れない。しかし、その一か八かの賭けは民主党の大統領候補選びという視点からはヒラリーが足掻けば足掻くほど民主党は分裂し共和党のマケイン候補に有利になり、完全にマイナス材料でしかない。特に同じ民主党の候補であるライバルのオバマ氏に対して壮絶な中傷を浴びせることが自分に有利になると勘違いしていることだ。

法廷で白か黒かを決着する手法を政治に持ち出すことは場違いである事に気が回らない程度の人物が万が一アメリカ大統領になるとしたら、とんでもない事になる。仮に、オバマ氏が大統領に当選したら、余ほどの事がない限り2期8年は大統領となるだろう。しかし今回の民主党の大統領選で敗北してもオバマ氏が大統領になれない場合を想定して、次の4年後にもう一度立候補するシナリオを書いていたらそれこそ自分の利益しか考えていない自己中候補である。

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